平成以降に建築された分譲マンションからでしょうか、ペットが飼える分譲マンションが増えたと感じます。
ペットの種類・頭数・大きさなどを決めた上で飼育細則で明文化して、ペットを飼う住人は管理組合に「猫を2匹飼います」などと書面で届け出た上で飼います。また、昭和の物件であっても分譲当初からペットが飼える分譲マンションや、分譲当初は飼えなかった規約をその後に区分所有者らで改定して、ペット飼育を可能にした物件などもありました。
分譲マンションと異なり賃貸マンションでは、一棟全体を所有しているオーナーの判断でペット飼育の可否などを自由に決められますが、ペット飼育の自由度が高いマンションが人気になっています。

そんな人気のマンションは、西武池袋線の東久留米駅から徒歩1分にあるkinone(キノネ)東久留米です。こちらのマンションはカフェ、物販、住居が入る複合施設で、コンセプトは「動植物と共生とエシカル」です。39戸の賃貸住宅では、ペットを頭数・種類制限なしで飼うことが出来ます。最上階にはドッグランスペースが、入居するカフェはもちろんペットを連れての入店が可能で、暮らし全体が動物との共生を前提に設計されています。
敷地内のあちらこちらに約150種類の植物が植えられ、窓を開けるとバルコニー越しに緑が顔を出します。家賃は周辺相場と比べて3割程高いのですが、2024年8月の開業以来、満室稼働で入居待ちの状態が続いています。入居者の多くは東京23区から転居してきた人達で、年齢層は20〜60代と幅広く、シングルタイプの8割は単身女性が占めているのが特徴です。
「犬を飼いたくて入居後に2匹飼い始めた」や「もともとペット可の物件に住んでいたが、結婚を機にもっと飼いやすい物件を探していた」といったペット好きの入居者が集まります。
一般的には、鳴き声やペットの臭いなどはクレームにつながりやすく、「ペット多頭飼育可能はリスクに思われがちですが実際は逆のようで、思想に共感する入居者が集まり想像以上の価値を生んでいる」と管理会社の担当者は実感を込めて語ります。
一般的には、エシカルを掲げる施設の運営は日常使いの買物の場になりにくく、収益性の確保が課題とされます。キノネではテナントに任せにしないで、オーナー自らが地元で採れた小麦粉・ハチミツなどの素材を使ったカフェや日用品・雑貨品店を営み、うどん店もプロデュースしているようです。
住まい探しでは立地・賃料・広さなども重要ですが、思想や価値観が似通った人達でコミュニティを形成するという、ある意味自然な流れと言えるかもしれません。
飼っているペットのことを友人と話す際に「うちの子」などと呼び、家族同然に考える人が増えました。中には「人間は裏切ることがあるけど、ペットは裏切らない」と家族よりもペットを溺愛する人もいて、ペットと一緒に寝たり、ペットの世話を考えて友人との旅行を控えたりという話もよく耳にします。
独自の魅力を引き出すことで人気の賃貸住宅になるという、ユニークな事例だと感じました。

株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
住まい
種別
最新記事
オンライン相談
ONLINE MEETING
遠方の方やお時間の都合が合わせにくい方は
オンラインでのご相談も可能です。
お問い合わせフォームから希望の日時とご相談内容をお知らせください。
オンライン相談の流れは予約完了後のご案内メールにてお送りいたします。ご希望の方は、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。



