死に地とは、不動産分野で活用しにくい土地を表す際に使われることがある言葉です。
本記事では、主に周囲を他人の土地に囲まれ公道に接していない土地について、
再建築不可などのデメリットや囲繞地通行権、相続税評価、活用の方法を解説します。
相続などをきっかけに「死に地」と呼ばれる土地を所有することになり、
再建築できない、活用方法がわからないとお悩みの方もいるのではないでしょうか。
「死に地」は法令上の正式な名称ではなく、不動産分野で活用しにくい土地を表す言葉として使われることがあります。
こうした土地を所有している場合、再建築や売却が難しくなることもあるため、特徴や活用方法を理解しておくことが大切です。
この記事では、死に地の意味やデメリット、相続税評価の考え方、売却・活用の具体的な方法を解説します。
なお、本記事では、主に周囲を他人の土地に囲まれ、公道に接していない「袋地」を「死に地」と表記します。
「死に地」という表現は、その土地自体に価値がないことを意味するものではありません。
土地の状況によっては、隣地の所有者への売却や隣地の一部の購入・交換など、活用や売却に向けた方法を検討できる場合があります。
Q1: 死に地とは何ですか?
死に地とは、不動産分野で活用しにくい土地を表す際に使われることがある言葉です。
本記事では、主に周囲を他人の土地に囲まれ公道に接していない「袋地」を指します。
囲繞地(いにょうち)との違い
袋地を囲んでいる周囲の土地は、一般に「囲繞地(いにょうち)」と呼ばれます。
公道に通じていない土地が袋地で、その周囲にある土地が囲繞地です。
また、税務上は、道路に接していない宅地などが「無道路地」として扱われる場合があります。
国税庁では、道路に接していない宅地だけでなく、接道義務を満たしていない宅地も無道路地に含めています。
相続税や贈与税の評価では、無道路地に接道義務を満たすための最小限の通路を設けると仮定し、その通路部分に相当する金額を控除して評価します。控除額は、一定の方法で計算した無道路地の価額の40%が上限です。
出典:e-Gov法令検索「民法 第210条(公道に至るための他の土地の通行権)」
Q2: 死に地にはどのような特徴やデメリットがありますか?
死に地は、接道状況によっては建物を新築・建て替えできずないこと、住宅ローンの利用や売却が難しくなる場合があります。
また、通行や日当たりなど生活面で不便が生じることあります。
再建築不可になる理由
建築物の敷地は、原則として建築基準法上の道路に2m以上接している必要があります。また、建築基準法上の道路は原則として幅員4m以上が基準となり、特定行政庁が指定する区域では6m以上とされる場合があります。
死に地は公道に接していないため、原則として建築基準法上の接道義務を満たさず、建物を新築・建て替えできません。ただし、一定の要件を満たして認定や許可を受けた場合は、接道義務の規定が適用されないことがあります。
現在建物が建っていても、接道義務を満たしていない状態のまま解体した場合は、原則として同じ敷地に建て替えることができません。
売却が難しい理由
再建築不可の物件は、建て替えが可能な物件と比べて担保として評価されにくく、住宅ローンを利用できる金融機関が限られる場合があります。
そのため購入できる人が限られやすく、一般的な不動産と比べて売却が難しくなることがあります。
生活面での不便さ
死に地の周囲に建物が近接している場合は、日当たりや風通しに影響が出ることがあります。
また、公道までの通路が狭い場合は、自動車の出入りや引っ越し、大きな荷物の搬入などで不便が生じることがあります。
出典:e-Gov法令検索「建築基準法 第42条(道路の定義)・第43条第1項・第2項(敷地等と道路との関係)」
Q3: 死に地から公道に出るための通行権はありますか?
公道に通じていない土地の所有者には、公道へ出るために、周囲の土地を通行できる権利が法律で認められています。この権利は一般に「囲繞地通行権」や「袋地通行権」と呼ばれます。
囲繞地通行権とは
公道に通じていない土地の所有者は、公道へ出るために必要な範囲で、周囲の土地を通行できます。通行する場所や方法は、通行する人にとって必要で、かつ周囲の土地への損害が最も少ないものを選ぶ必要があります。
また、通行によって周囲の土地に損害が生じる場合は、原則として補償のための金銭(償金)を支払います。
ただし、土地の分割によって公道に通じない土地が生じた場合は、ほかの分割者の土地を通行でき、その通行について償金を支払う必要はありません。土地の一部を譲渡したことで公道に通じない土地が生じた場合にも、同様のルールが適用されます。
なお、周囲の土地を通行できる権利があっても、それだけで建築基準法上の接道義務を満たすわけではありません。
出典:e-Gov法令検索「民法 第210条(公道に至るための他の土地の通行権)・第211条(通行の場所及び方法)・第212条(償金)・第213条(土地の分割等による場合)」
Q4: 死に地を解決・活用する方法はありますか?
死に地の主な解決・活用方法には、隣地の所有者への売却、隣地の一部の購入・交換、不動産会社への相談があります。土地の状況や接道条件に応じて、適した方法を検討することが大切です。
隣地の所有者に買い取ってもらう
死に地を、道路に接している隣地の所有者に買い取ってもらい、一体として利用できれば、土地を有効活用しやすくなる場合があります。隣地の所有者にとっても、敷地を広げられるなどのメリットが見込める場合があるため、売却先の候補として相談してみる方法があります。
隣地の一部を購入・交換する
隣地の一部を購入したり、土地の一部を交換したりして、建築基準法上の道路に2m以上接する敷地にできれば、接道義務を満たして再建築できる場合があります。
ただし、自治体の条例や土地の形状などによって必要な条件が異なるため、隣地の購入や交換を進める前に確認が必要です。
専門の買取業者に相談する
再建築不可物件などの取り扱い実績がある不動産会社へ相談する方法もあります。仲介で買主を探すだけでなく、買取に対応している会社であれば、物件の状況に応じた売却方法を検討できます。
株式会社アドワン・ホームでは、築古の借地権付き戸建て住宅の売却や住み替えをサポートした事例も紹介しています。死に地のように一般的な売却が難しい不動産について相談する際は、お客様の声も参考にしてください。
出典:e-Gov法令検索「建築基準法 第43条第1項・第2項(敷地等と道路との関係)」
まとめ
「死に地」は、不動産分野で活用しにくい土地を表す際に使われることがある言葉です。本記事で取り上げた袋地は、周囲を他人の土地に囲まれて公道に接しておらず、建築や売却が難しくなる場合があります。
一方で、隣地の所有者への売却や隣地の一部の購入・交換、不動産会社への相談など、状況に応じた解決方法があります。相続や売却で扱いに困ったときは、早めに選択肢を整理することが大切です。
株式会社アドワン・ホームでは、一都三県の不動産を対象に、仲介だけでなく状況に応じた自社買取にも対応しています。
弁護士・税理士・司法書士などの士業と連携し、権利関係が複雑な物件も相談から売却までワンストップでサポートします。
死に地の活用や売却でお悩みの方は、無料個別相談をご利用ください。

株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
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