2026.08.27 その他 代表ブログ その他

同じ会社なのに賞与100倍差!

サムスン電子SKハイニックスメモリー半導体配属ガチャエリートコース

韓国のサムスン電子、SKハイニックス。AI(人工知能)特需に沸く、半導体産業の世界トップメーカーです。

 

半導体と一口に言っても細分化すると色々な種類があり、両社はメモリー半導体で高い世界シェアを獲得しています。メモリー半導体は大きく2つに大別され、電源を切るとデータが消えてPC・スマホのRAM(作業メモリー)に利用されるDRAM(ディーラム)と、電源を切ってもデータが残りSSD(ソリッドステートドライブ)やスマホのストレージに利用されるNAND(ナンド)の2つで、両社はこの2種類のメモリー半導体で世界シェア1位・2位を競っています。

 

半導体ではアメリカのエヌビディアも有名ですが、こちらは高性能のGPU(画像処理半導体)やAI半導体のトップメーカーで、半導体の種類が異なります。

 

日本の製造業の稼ぐ力で長年トップのトヨタ自動車は、本業の儲けを示す営業利益(年間)が近年では概ね3〜4兆円規模ですが、サムスン電子は日本円に換算すると約36兆円、SKハイニックスは約28兆円の今期予想(QUICK・ファクトセットによる)となっており、稼ぐ力がアメリカのハイパースケーラーと肩を並べるほどの韓国の2社です。

 

世界的にPC・スマホの価格が上昇していますが、メモリー半導体の需給が引き締まりメモリー価格の上昇が大きな要因です(掲載写真は家電量販店のPC売場)。

img_blog_03
 

実は韓国のこの2社では、賞与を巡って労使対立が激しくなっているのです。

 

SKハイニックスは2025年の労使交渉で、営業利益の10%を賞与として配分すると合意しました。従業員は4万人規模の為、単純計算で2026年は年間賞与として7000万円を受け取れる計算での合意です。

 

そうなるとライバルのサムスン電子の労働組合も黙っていません。SKハイニックスとの待遇格差などを訴え、ストライキを辞さずに報酬増額を要求しました。半年近くに及んだ労使交渉は2026年5月、営業利益に基づき算出した事業成果の10.5%を賞与の原資とする内容で合意に達しました。

 

ただ、サムスン電子は部門別に賞与を定めており、賞与は半導体メモリー部門が圧倒的に多くなります。半導体受託生産(ファウンドリー)、スマートフォン、家電部門との格差が浮上し組織内で不和が生じてきました。

 

8月21日、サムスン電子のスマホ・家電を手掛けるDX部門の労働組合が、ソウルのサムスン電子社屋前で賞与の引き上げを求めて集会を開きました。

 

労働組合によりますと、2026年の賞与は半導体部門の社員が最大6000万円規模の自社株を受け取る一方、DX部門の社員は60万円程とのことです。格差から反発は大きく、DX部門の労組加入者は直近2ヶ月で2000人から3万人に急拡大しました。

 

会社側は成果主義に基づき、大きく差をつけます。2026年4〜6月期の半導体部門の営業利益は前年同期比223倍の約10兆円と、同期間の全社営業利益の99%を稼ぎました。一方、スマホ・家電部門は事業別営業利益は赤字でした。会社側は労働組合の要求を厳しくはねつけます。

 

日本では大企業の新卒社員が入社後にどの部署に配属されるかを「配属ガチャ」と呼び、希望部署や花形部署に配属される・配属されないという運命的な要素を、「ガチャ」に例える言葉があります。日本企業の報酬体系ではこれほど部門間の賞与格差はありませんが、サムスン電子のように100倍の格差が生じてしまうのであれば、「絶対に半導体部門を希望」したいところです。

 

韓国では大学入試は自身の将来を左右する一大イベントで、入試に遅刻しそうになるとパトカーや白バイがサイレンを鳴らして警察官が試験会場まで送り届けてくれます。ニュースで報道されたことが何度もあり、日本でもご存知の人も多いと思います。一流大学に入って、高収入が約束される大企業に就職するという思考が、日本よりも強いと感じます。

 

サムスン電子は平均年収が高く人気企業で、一流大学を卒業してサムスン電子に入社するといわゆる「勝ち組」とみなされ、他人から羨ましく思われるエリートコースです。しかし、部門間でこれほどまでの格差が生じるとは、数年前には思わなかったことでしょうね。

古田 晋一
この記事を書いた⼈

株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一

宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者

新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。

最新記事

ONLINE MEETING

遠方の方やお時間の都合が合わせにくい方は
オンラインでのご相談も可能です。

お問い合わせフォームから希望の日時とご相談内容をお知らせください。
オンライン相談の流れは予約完了後のご案内メールにてお送りいたします。ご希望の方は、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。

相談予約
個別相談会

首都圏エリア限定

個別相談会

自宅や職場などご都合の良い場所から、ビデオ通話を使用して、物件の購入・売却・賃貸はもちろん管理・投資・相続など不動産に関わることは何でもご相談できます。

早速相談する
お問い合わせ

CONTACT US

不動産に関するご相談がある方は
こちらからお問い合わせください。

お問い合わせ