2026.06.20 マンション 戸建て 土地 購入・売却 税制・法律関連 FAQ

共有物分割とは?3つの分割方法とおすすめの相談先

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共有物分割とは、複数人で所有している不動産などの財産の共有状態を解消し、単独所有へと切り替える手続きです。

現物・代償・換価の3つの分割方法、拒否できるケース、調停・訴訟に発展する流れまで解説します。

 

 

Q1:共有物分割とは?

 

共有物分割とは、複数人で所有している不動産や土地などを分け、共有状態を解消するための手続きです。

共有状態が引き起こすトラブル

 

相続で兄弟が共同名義になった土地や、離婚後も夫婦共有名義のまま残っている住宅などは、そのまま放置すると思わぬトラブルに発展するリスクがあります。

売却や活用の方針を決める際に、共有者同士の意見が合わなくなるケースは少なくないためです。

 

こうした共有状態を解消するのが、共有物分割の目的です。共有のまま放置していると、固定資産税の支払い義務だけが残ったり、共有者の一人が亡くなることで権利関係がさらに複雑になったりするリスクもあります。

早めに対処すると、将来のトラブルを防ぎやすくなります。

 

民法第256条では、各共有者は原則としていつでも共有物の分割を請求できると定められています。

ただし、5年を超えない期間であれば「分割しない」といった契約を結ぶことも可能です。

 

単に不動産を分けるだけでなく、資産価値・税金・住宅ローン・共有者間の関係性まで含めて進める必要がある手続きです。

不安な点は専門家に確認しながら進めることをおすすめします。

 

出典:e-Gov法令検索「民法」

 

 

 

Q2:共有物分割にはどんな方法がある?

 

共有物分割には、現物分割・代償分割・換価分割の3つの方法があります。

3つの分割方法の特徴と選び方

 

分割方法は不動産の種類や共有者の状況によって変わります。主な3つを整理すると次のとおりです。

 

・現物分割:土地などを物理的に分ける方法

・代償分割:一人が不動産を取得し、ほかの共有者へ金銭を支払う方法

・換価分割:不動産を売却し、売却代金を共有者同士で持分割合に応じて分ける方法

 

土地であれば、境界を分けてそれぞれが所有する「現物分割」ができる場合があります。

一方、マンションや戸建て住宅は物理的に分けることが難しいため、一人が取得してほかの共有者にお金を支払う「代償分割」や、不動産を売却して代金を分ける「換価分割」が選ばれるのが一般的です。

 

たとえば親が亡くなり、兄弟で実家を相続したケースでは「兄が住み続けて弟に代償金を支払う(代償分割)」か「一緒に売って代金を分ける(換価分割)」かの2つの方法があります。

 

どの方法が合うかは、不動産の種類・評価額・共有者の希望を踏まえて検討しましょう。

なお、現物分割が難しい場合でも、代償分割や換価分割で合意できれば、裁判所を介さず協議だけで解決できるケースもあります。

 

分割方法に迷ったときは、まず不動産会社に査定を依頼し、評価額を把握するところから始めましょう。

 

 

 

Q3:共有物分割請求は拒否できる?

 

共有物分割請求は原則として拒否できませんが、不分割特約がある場合は制限されることがあります。

拒否できないケースと、例外となる不分割特約の条件

 

共有者には共有状態を解消する権利が認められているため「今のまま共有を続けたい」という理由だけで、ほかの共有者からの分割請求を完全に拒むことは難しいです。

 

ただし、共有者同士で「一定期間は分割しない」という契約をしている場合は、その期間中の分割請求が制限されることがあります。

民法第256条の規定により、5年を超えない期間内であれば、分割しない契約(不分割特約)が認められています。

 

一方で、分割請求ができる点と、希望どおりの方法で分割できる点は別の話です。

自分は売却を希望していても、ほかの共有者が居住継続を希望する場合などは、分割方法をめぐって協議が必要になります。

 

協議で合意できない場合は、裁判所での調停や共有物分割訴訟に進むことがあります。

訴訟になると時間・費用ともに負担が大きくなるため、できる限り当事者間の協議で解決の糸口を探すことが望ましいでしょう。

対立が深まる前に弁護士へ相談し、交渉の方針を早めに整理しておくことをおすすめします。

 

 

 

Q4:共有物分割は誰に相談するのがおすすめ?

 

対立がある場合は弁護士、売却や査定が必要な場合は士業連携のある不動産会社へ相談しましょう。

自分で進めるケースと専門家に頼むべきケースの違い

 

共有物分割では、法律・登記・税金・不動産評価と複数の分野が関わります。状況に応じた相談先の目安は次のとおりです。

 

・弁護士:共有者との交渉・調停や訴訟対応・権利関係の整理

・司法書士:名義変更・持分移転登記・登記事項の確認

・税理士:贈与税・譲渡所得税・相続税などの確認

・不動産会社:査定・売却戦略・共有持分売却・買主探し

 

共有者が少なく、分割方法の合意もすでに取れているケースであれば、司法書士への登記依頼だけで完結する場合もあります。

一方、意見が割れている・連絡が取れない共有者がいる・何代も前から名義変更が放置されているといった場合は、早めに弁護士へ相談しましょう。

 

売却を前提とする場合は、まず不動産会社に査定を依頼して評価額を確認するのが第一歩です。

そのうえで税務や登記を各士業に任せていく流れが一般的ですが、窓口がひとつにまとまっていると手続きがスムーズです。

共有名義や相続不動産の整理に不安がある方は、士業と連携した不動産会社への相談をおすすめします。

 

 

まとめ

 

共有物分割は、不動産の共有状態を解消するための手続きです。現物・代償・換価の3つの方法があり、不動産の種類や状況によって適切な方法は異なります。

分割請求は原則として拒否できませんが、不分割特約がある場合は制限されることがあります。

まずは専門家に相談しながら、状況に合った方法を検討してみましょう。

 

株式会社アドワン・ホームでは、CFP®認定者や1級ファイナンシャル・プランニング技能士、公認不動産コンサルティングマスターなどの有資格者が相談に対応しています。

弁護士・税理士・司法書士とも連携しているため、共有物分割など複雑なケースにもワンストップで対応可能です。

 

古田 晋一
この記事を書いた⼈

株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一

宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者

新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。

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