いわくつき物件とは、心理的・法的・物理的な問題が過去に存在した不動産のことです。
事故物件との違いや告知義務の範囲、購入時の注意点など、知っておきたい情報をFAQ形式で簡潔にまとめています。
いわくつき物件とは何ですか?
一般的には、心理的・法的・物理的な問題を抱える、または過去に抱えていた不動産を指す俗称です。
補足解説
「いわくつき物件」とは一般的に使用されている俗称で、法律用語ではありません。主に以下のような物件を指します。
・事件・事故・自殺などがあった物件(心理的瑕疵)
・雨漏りや耐震不足などの欠陥がある物件(物理的瑕疵)
・境界トラブルや差し押さえ歴などの問題を抱えた物件(法的瑕疵)
住む人が心理的に抵抗を感じる恐れがあるものを指す心理的瑕疵については、国土交通省が2021年に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を公表しています。なお、国土交通省のガイドラインは、主に「人の死」に関する告知の考え方を示したものです。
出典:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」
いわくつき物件と事故物件の違いは何ですか?
「事故物件」は、人の死に関連して心理的抵抗を持たれやすい物件を指すことが多いです。
「いわくつき物件」は、それに加えて法的・物理的な問題を含めて広く使われる傾向があります。
補足解説
「いわくつき物件」と「事故物件」は同じものとして扱われがちですが、直接的な「死」が関係しているかによって分類されます。
いわくつき物件と事故物件の特徴は、以下となります。
・事故物件:主に自殺や殺人、孤独死など「人の死」に関係する心理的瑕疵物件を指す
・いわくつき物件:近隣トラブルや構造欠陥なども含む
以上のように、事故物件は心理的な問題に特化している点が特徴である一方、いわくつき物件は人の死以外も幅広くカバーしています。
そのため、近隣トラブルや差し押さえ歴などが気になる場合は、いわくつき物件であることを踏まえた上で情報収集することが重要です。
いわくつき物件はどのくらい安くなりますか?
物件の条件や状態によりますが、相場より1〜3割程度安くなるケースがあります。
補足解説
心理的瑕疵がある物件の場合、以下のような理由で購入希望者が限られ、価格が下がる傾向にあります。
・検討対象から外す人が多い
・金融機関の評価が慎重になる場合がある
・住み始めてから心理的なストレスが生じる可能性がある
心理的瑕疵の内容や経過年数、立地条件によって価格差はあるものの、市場価格の10〜30%程度は安くなることが多いです。
ただ、人気エリアにおいては価格の下落幅が小さいケースもあります。都心部や駅近、投資用の需要が強いエリアの場合は影響を受けにくいため、いわくつき物件という要素だけで判断することは避け、総合的な視点で精査しましょう。
告知義務はどこまでありますか?
買主や借主の判断に重要な影響を及ぼす事実は、告知が必要になる可能性があります。ただし、具体的な範囲は事案によって異なります。
補足解説
宅地建物取引業者は、取引の判断に重要な影響を及ぼす事項がある場合、告知する義務があります。告知が必要な事案は主に以下の2点です。
・特殊清掃が行われた自然死・不慮の死
・自殺や殺人など、自然死・日常生活での不慮の死以外の死
これらの事案は心理的抵抗が強いため、告知義務が必要です。賃貸では、約3年程度が目安とされています。
一方で、国土交通省のガイドラインによれば、特殊清掃の必要がない自然死や日常生活での不慮の死は、原則告知の必要ないものとされています。
出典:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン 4.告知について 」
売却する際の注意点は?
告知内容の整理と戦略的な価格設定が重要です。
補足解説
いわくつき物件を売却する際は、事実関係を整理し、告知する内容を明確にする必要があります。把握している事実関係を整理しないまま販売すると、売却後に契約不適合責任を問われ、修繕費や損害賠償などを求められる可能性があります。
また、売却時は次のような点を意識することが重要です。
【売却時のポイント】
・近隣の成約事例や需要を踏まえて価格を設定する
・投資家や再生物件を扱う不動産会社への売却も検討する
・修繕してから売るか、現状のまま価格に反映させるかを比較する
・重要事項説明書や付帯設備表の内容を確認し、書面で記録する
まとめ
「いわくつき物件」とは、事件や事故などがあった物件や建物に欠陥がある物件などを指します。心理的瑕疵については国土交通省が公表しているガイドラインにまとめられており、心理的瑕疵に関する告知基準が明確化されています。
いわくつき物件の価格は、心理的瑕疵の内容や経過年数、立地条件などによって変動しますが、相場より1〜3割程度安くなるケースが多いです。ただし、都心部や駅近など人気のエリアは価格の下落幅が小さい点に注意が必要です。
大切なのは、いわくつき物件の取り扱いに慣れた不動産会社に早めに相談し、状況に合った売却方法を見極めることです。ひとりで判断が難しい場合は、告知の考え方や価格設定も含めて相談しながら進めると安心です。
株式会社アドワン・ホームでは、購入・売却・住み替え・相談など、不動産についてのご相談を受け付けています。「この物件は売れるのか」「どこまで告知すべきか」と迷う場合も、まずはお気軽にご相談ください。
不動産のプロに相談という方は、こちらから無料相談を検討してみてください。

株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
住まい
種別
最新記事
オンライン相談
ONLINE MEETING
遠方の方やお時間の都合が合わせにくい方は
オンラインでのご相談も可能です。
お問い合わせフォームから希望の日時とご相談内容をお知らせください。
オンライン相談の流れは予約完了後のご案内メールにてお送りいたします。ご希望の方は、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。



